名刺を作ろうと考えているが、どんな方法で作るのが自分に合っているのだろう。大体どれくらいの費用が掛かるのか知りたい。そんな疑問や問題を解消します。
今回は「デザイン会社などの業者に依頼する場合」についての内容です。
僕は印刷物やデザインの仕事に10年以上携わっていますので、そんな実務経験や知識を元に、色々な名刺の作り方の費用や特長を比較しつつ、予備知識なども解説していきます。
自分で作ることも考えている場合はこちらも合わせて読んでみてください。
名刺の作り方「自作&半自作する場合」の費用や特長を比較解説
名刺を自分で作るなら「ビジネスコンビニ」「ネット印刷サービス」を利用するか「完全自作」するかです。それぞれ作り方の費用や特長、名刺を自作するメリットとデメリット、オススメのネット印刷サービスを紹介します。
続きを見る
名刺を業者に依頼するメリットとデメリットは?
まず、名刺を業者に依頼するメリットとデメリットについて理解しておきましょう。自分には合わないと感じたら、自分で作るという選択肢もあります。
メリットは次の2つです。
- クオリティの高い名刺を作ることができる
- 自分の手間を掛けずに作ることができる
一般の人が作ると独りよがりや目的から外れた名刺になりがち。腕の良いデザイナーなら「どうすれば効果的な名刺になるか」や「印象的にするためにどんな用紙や加工が良いか」を含めてデザインしてくれます。
また、名刺を全て自分で作ろうとすると、作業以外に知識習得や試行錯誤の時間も必要ですが、依頼するなら、打合せをして仕上がりを確認するぐらいで済みます。
デメリットは次の二つです。
- それなりに費用が掛かる
- 依頼先を探す手間が掛かる
当然、業者に依頼すれば相応の費用が掛かります。「どこに依頼するか」で費用が違うので、予算やこだわりに応じて選べば、納得できる位の費用で名刺を作ることはできます。
相応の費用が掛かる以上は安易に選べないところもあり、相談したり見積をもらったりという手間は必要です。費用だけで決めてしまうと期待している仕上がりにならない場合もあります。
依頼する際の注意点は後ほどで紹介します。
業者に依頼して名刺を作ってもらうのに適している場合は?
これはメリットに挙げた「クオリティ」と「手間」に尽きます。こだわって名刺を作りたい、本業以外に時間を割きたくないなら、まずは依頼することを考えましょう。
どこに名刺を依頼するか名刺の色々な作り方
どこに名刺を依頼するかで費用や仕上がりの品質に違いがあります。
次の4つが主な依頼先です。
人に頼む
- デザイン会社
- 印刷会社
- 個人のデザイナー
- クラウドソーシング
次からそれぞれについて解説します。
デザイン会社に名刺を頼む
費用を掛けても、こだわって名刺を作りたいなら、デザイン会社・デザイン事務所に頼むのがベターです。
クオリティ管理がされているので、デザインについても一定レベル以上のものが期待でき、用紙や加工などを含めた提案をもらうこともできます。
また、ロゴ制作や他の印刷物も含めたトータル的な相談にも対応してもらえます。
デザイン会社に依頼した場合の費用は?
デザイン料金は5千円~5万円が相場。印刷料金は、名刺100枚で片面モノクロが2000円、片面カラーが3000円ぐらいが相場です(用紙や加工にもよる)。
それらとは別途に入稿料(印刷用データを作成して印刷会社に送る)として数千円掛かる場合もあります。
データ納品をしてもらえない場合やデータ納品に別途費用が必要ということも多く、増刷時(二回目以降)に増刷料が掛かる場合もあります。
印刷会社に名刺を頼む
印刷会社でも名刺をデザインから依頼することができるところは多くあります。
「あまりこだわりはないけど、ちゃんとした名刺を作りたい」「シンプルなビジネス名刺を作りたい」などの場合に向いているかと思います。
用紙や加工の相談もできますが、基本的にはその会社で対応しているものに限られます。
印刷会社に依頼した場合の費用は?
デザイン料金の相場は3千円~3万円。印刷料金は、100枚で片面モノクロが1500円、片面カラーが2000円ぐらいが相場です(用紙や加工にもよる)。
デザイン会社に比べるとデザイン料金も印刷料金も安い傾向があります。また、入稿料や増刷料が掛かることは(あまり)ありませんので、全体的に費用が抑えられます。
印刷会社の場合もデータ納品不可、または別途費用ということがほとんどです。
個人デザイナーに名刺を頼む
個人でデザインを請け負っている人は割といますので、知合い何人かに聞けば見つかると思います。
デザイン力、用紙や加工の知識・経験、業務進行など、全てはその人次第です。デザイン会社以上の仕事をする人もいれば、デザインソフトが使えるだけの素人レベルの人もいたりします。
個人デザイナーに依頼した場合の費用は?
デザイン料金は5千円~3万円が相場。金額だけならデザイン会社等に頼むのと変わらない感じですが、クオリティも加味するとやや安めの傾向があります。
印刷料金については、ネット印刷サービス(グラフィックやプリントパックなど)を利用している人も多く、地方なら地元の印刷会社よりも安く仕上がり、様々な用紙・加工にも対応してもらえます。
クラウドソーシングを使って名刺を頼む
クラウドソーシングは、仲介サイトを使い不特定多数の人に仕事を提示して、応募してきた人の中から選んで業務を委託する、と言ったものです。
依頼の仕方としては他に、サイトに登録している人への指名依頼、応募作品の中から採用するコンペがあります。名刺ならコンペ形式がオススメです。
クラウドソーシングならランサーズとクラウドワークスが有名です。
クラウドソーシングで依頼した場合の費用は?
報酬額(デザイン料)で応募者のレベルが変わるので、どういう形式で依頼するにしても報酬は5千円以上を設定しないとダメです。1万円程度からハイレベルなデザインの応募も期待できます。
サービスの利用料的なものは、受注者側への報酬から支払われるため、依頼側は報酬以外の費用は必要ありません。個人でも法人でも無料で会員登録できます。
クラウドソーシングで依頼した場合の印刷は?
クラウドソーシングではデザイン案件もデータ納品が主流です(募集時に記載必須)。後は自分で、納品されたデータを近くの印刷所やネット印刷サービスに注文します。
ネット印刷サービスだと指定の入稿データにしないといけないので、自分でできない場合は「入稿データ作成」までを業務範囲に入れておきましょう。
オリジナルデザインの名刺を頼む時の注意点
オリジナルデザインの名刺を頼む時には「自分の思っている感じに仕上がるか?」という不安があります。
お店で注文した料理が不味くても代金を払わないといけないのと同じで、デザインが気に入らなくても基本的に依頼はキャンセルできません。
依頼する前に気を付ける事は次の3つ。
- 名刺を作る目的や仕上がりイメージを考えておく
- どういう会社・お店なのかを伝えられるようにしておく
- 過去の作品を確認する
デザインはアート(芸術)ではないので「感性にまかせるよ」的な頼み方はNG。最低でも使用する用途や記載する具体的な内容をまとめておきましょう。
また、会社案内や写真を持参したり、WEBサイトを見てもらったりして、頼む相手に会社・お店のことを理解してもらうのも大切です。
そして依頼する前には過去の作品などの実績を確認しましょう。それで大体どの程度の仕上がりになるか判断できます。むしろ、そこでしか判断できないので確認は必須です。
見せてもらってイマイチに感じたら依頼しない方が良いと思いますし、特に気に入ったものがあれば、同じデザイナーを指定するのもアリです(個人以外の場合)。
オススメする方法はクラウドソーシング
クラウドソーシングをオススメする理由は「コンペ形式で依頼できる」「業者選定の手間が省ける」から。
コンペなら完成したものから選べるので仕上がりの不安がないことが利点ですが、そもそも沢山のデザイナーに向けて5千円や1万円でコンペができるというのは凄いことだと思います。
また、依頼先を決めるために業者やデザイナーに相談に行って見積をもらってというのが手間ですが、クラウドソーシングならサイトに掲載するだけで勝手に応募が来るので楽です。
もちろんクラウドソーシングでも、依頼内容をまとめたり質問に回答したりは必要ですが、パソコンの前でのちょっとした作業だけです。
会員登録しなくても実際のコンペの内容や応募されたデザインを見ることができますので、一度は覗いてみると良いと思います。
まとめ
名刺を業者に依頼する場合についてまとめます。
メリットは「クオリティの高い名刺を作ることができる」「自分の手間を掛けずに作ることができる」ことで、デメリットは「それなりに費用が掛かる」ことです。
こだわって名刺を作りたい、本業以外に時間を割きたくないなら、迷わず人に頼みましょう。
名刺の主な依頼先は「デザイン会社」「印刷会社」「個人のデザイナー」「クラウドソーシング」です。
オリジナルデザインの名刺を頼む時には
- 名刺を作る目的や仕上がりイメージを考えておく
- どういう会社・お店なのかを伝えられるようにしておく
- 過去の作品を確認する
ということに気を付けましょう。
オススメする方法は、コンペで依頼ができ、選定の手間も省けるクラウドソーシングです。
使ったことがない人は実際の募集内容を見てみましょう。
名刺を作る時に、ぜひ参考にしてください。
業者に依頼する事にあまりメリットを感じないのなら、自分で作るという選択肢もあります。それについては別の記事で紹介しています。
名刺の作り方「自作&半自作する場合」の費用や特長を比較解説
名刺を自分で作るなら「ビジネスコンビニ」「ネット印刷サービス」を利用するか「完全自作」するかです。それぞれ作り方の費用や特長、名刺を自作するメリットとデメリット、オススメのネット印刷サービスを紹介します。
続きを見る